先日、オダギリに縁のあった方がまた一人亡くなられましたね‥今年はなぜこういう話ばかりが多いのか。
加藤和彦さん。劇中でのザ・フォーク・クルセダーズの曲はもちろんですが、映画「パッチギ！」の音楽全般を手がけられた方でもありました。
オダギリの「悲しくてやりきれない」‥これは名シーンの劇中曲としてだけでなく、サントラでも聞く価値がある歌声だと私は思っていますが、オダギリの歌にギターで伴奏をなさっているのも加藤さんなんですよね。
オダギリにとっては、こんな伝説的な曲を歌うことだけでも大変なのに、加藤さんのギターで歌うなんて、どれだけプレッシャーがあったことか‥と改めて、今更ながら思えています。
加藤さん、オダギリの「悲しくてやりきれない」、褒めて下さったんですよねぇ。。



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リアルタイムでの公開をご存知の方の所有率はかなり高いのではないかな、というサントラ。
オダギリが歌っている曲というものはほかにもたくさん（？）ありますが、生ライブやCDを含めても、その声の温かさや言葉に対する無意識のうちの感情表現が一番素晴らしいと感じるのが、やはりこの「悲しくてやりきれない」です。
映画公開時、試写をした有名人の方からも（オダギリの歌と知ってか知らずか）劇中に流れる「悲しくてやりきれない」を絶賛する声がありましたが、私も聞く度、『ああこの人に出逢えてよかった‥』と惚れ直してしまいます（笑）。
この曲を映画のBGMでしか聞いたことがないという方は、絶対もったいない！！ですよ。
 
マーケットプレイス以外での販売は、Amazonでは終了しているようですが、試聴できます。今見ると、一般の方のレビューでも「悲しくてやりきれない」が絶賛（？）ですね（笑）。
パッチギ！ オリジナル・サウンドトラック
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レコーディングで思い出したエピソードがありましたので、「パッチギ！」DVDの特典映像から関連部分を一部レポートしたい思います。


パッチギ ! プレミアム・エディション [DVD]
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＜特典ディスク＞―「パッチギ！」の音楽
■「悲しくてやりきれない」レコーディング秘話
（髪型は「オペレッタ狸御殿」のプロモーションの時期と同じ。久々に観ると、柔らかく響く声、表情でとてもかわいい‥＾＾；）

オダギリ：や、すごくいいシーンで‥ま、ほんとに‥映画の盛り上がりを作るシーンにかけていただいて‥いやあほんとに恐れ多い感じしましたね。観ていながら。
普段、レコーディングに携わる経験も少ないですし、面白い経験として楽しめましたけど‥。

（場面変わって井筒監督のインタビューシーン）

井筒監督：あの〜非常に雰囲気いい中でレコーディングしましたからね。
オダギリジョーくんだって、あんなの、一発でね、あの〜歌い切ってくれたしねぇ？
ま、普通そんなんどんだけかかんのかなと思たんやけど、最初、ワンテイクめで僕は十分だっつってね、言ったんだけど、本人がも一回やらしてくれって言うからそれでも一回ね、やったりして。

オダギリ：ちゃんと、歌わなきゃというのはあったんで、荒さがしみたいな状態になるんですよね。
で‥聞き直しても『ここはちょっとおかしい』とかいう‥自分の中のこう、疑問みたいなものがあるとやっぱり、なんかそれを‥使っていただくのも申し訳ないし‥。

井筒監督：でも加藤さんやっぱりね、そこは、いや本人も一回歌いたいような、なんか顔してるから、も一回‥みたいな、こう、気分を感じ取ってくれたりしてたんじゃないのかな。
それでオダギリくんも、加藤さんに、も一回だけ歌わせてくれ、っていうね。そういう、こう、いい訴えも、そのままね、できましたからね。
それでこう、二人でこう、生ギター横に置いて‥走らせながら、二人でこう‥なんか、ジョイントがね。一発OKだったよ！結局はね。

オダギリ：名曲を、一番こう‥いい形で、僕が出せる力で出したかったというところなんですかね。
役者として、うーん、歌手とは違う歌い方になってたりとか多分、表現の仕方として違うものになってると思うんですけど、それも含めてこう、加藤さん、井筒さんがよしとしてくれたっていうところは‥ありがたいなぁと思ってます。



「一発OKだったよ！結局はね。」という井筒監督の言葉で思い出したのですが、確か、井筒監督はオダギリの歌を“一発”で気に入り、それでいいと言ったにも拘らず、オダギリも話しているように、オダギリ自ら頼んで、結局3回くらい歌い直したんですよね。
でも、（井筒監督に言わせると『オダギリがだんだん色気を出した』というような表現だったと思うのですが/笑）、更に気持ちを込めようとオダギリが工夫しだした2回目3回目よりも、素直でシンプルな１回目がやっぱり一番よかったということで、加藤さんのお墨付きももらい、1回目が採用されたのでした。
‥ということで、「一発OKだったよ！結局はね。」ということだったそうですよ。