昨日の朝日新聞夕刊に、映画評論家の方による「マイウェイ」評が掲載されていました。
それが、辰雄を演じたオダギリにスポットを当てたものだったので、一部抜粋で載せておきますね。

■1/13(金)「朝日新聞(夕刊)」
朝日新聞社
<評「マイウェイ」/戦火に翻弄された瞳>

 『「ブラザーフッド」のカン・ジェギュ監督による、7年ぶりの新作。第2次大戦期の朝鮮半島から欧州までを舞台に、韓国映画史上類を見ない25億円の巨費を投じた戦争大作だ。
 主人公は日本占領下の朝鮮出会った2人の少年、辰雄とジュンシク。』
(略)
 『表向きの見せ場は、その破格の予算が可能にした激戦シーンかもしれない。実際、広場での市街戦を、広場の向こうの建物のさらにその向こうで展開する戦闘まで同時に大俯瞰で収めた描写など、カン・ジェギュの演出はまるでジョン・フォードが西部劇を演出している時のように冴えわたる。
 だが見るべきは、そうしたスペクタクル場面以上に、オダギリジョー演ずる辰雄の瞳の方だ。戦場に駆り出される前の純粋だった瞳。それが日本の軍服を着てジュンシクの前に現れるや、その瞳は冷酷さと威厳と蔑みが混じったものに一変している。しかし彼も時代に翻弄され、生き延びるためだけにソ連、ドイツ軍の軍服を着て戦わねばならなくなる。その時オダギリが見せる、運命という過酷な飼い主につき従うしかなくなった、すべてを諦めきった子犬のような瞳は、戦地で飛び交う弾丸よりも激しく、痛く、見る者の心に突き刺さる。』
 『(ややネタバレになりそうなので一言だけ省略)‥で映画はあえて主人公の瞳を映さない。物語上の要請からでもあろうが、同時に、瞳にこそ注視すべきであると密かに示唆されていたように思えてならないのだ。』
(暉峻創三・映画評論家)




超余談ですが、この映画評の上には鈴木清順監督の特集がありまして、そこに「ツィゴイネルワイゼン」で主人公を演じられた若き日の原田芳雄さんの写真があるのですが‥薄暗いところで見ると、長めの髪、ヒゲ、シャープな輪郭‥『ん?オダギリ?‥じゃないよね』とつい覗き込んでしまいました^^;