+act. 19 (2009)―visual movie magazine (19) (ワニムックシリーズ 124) (ワニムックシリーズ 124)
+act. 19 (2009)

■1/5「+act. 19 2009」
ワニブックス
“オダギリジョー” p.34〜39(グラビア4p、インタビュー2p)

低く射す陽光に照らされて、キラキラと金色に光る黄葉。
地面に散らばっている眩しいくらいの陰影。
いつかこんな風景を見たことがある気がする。
うとうとと見た夢の中だったかもしれない。
また行ってみたいな。
そんなことを思いながら、自分もひんやりとした空気を吸えそうな気がして、深呼吸をしてみた。

その風景の真ん中に立っているのは、肩をすくめてコートのポケットに手を突っ込んでいるオダギリ。
靴の底を地面につけず、子供みたいな立ち方をしている。
そんな姿に一瞬顔が緩んだところで、その左ページから“射す光”にハッとする。
ソファーに深く身体を沈め、こちらに向けられた視線。
その黒い瞳の真ん中には、撮影用のライトの光じゃないと言いたくなるような(笑)、力強い光の点が浮かんでいる。
磁力にでも引きつけられたかのように、暫くの間、その光の点から目が離せなかった。
やっと外したものの‥その表情から何かを読み取ってみたくなって、もう一度瞳を合わせてみた。
‥だめだ。
すぐに諦めた(笑)。
ひんやりとした空気に優しく包まれた、温かな体温だけが伝わってきたような気がした。
何も映さないかのような表情の中、ふと、眉の角度だけがなんだか優しく見えた。
*     *     *     *     *

「悲夢」会見の時もそうでしたが、「悲夢」関連のプロモーション時のオダギリの衣装はいつもにも増してステキです。
ほかにも、ソファーに座っているものとアップが2p。
回りの空気はヒンヤリしているけれど、オダギリの体温は温かい‥。そんな風に感じた写真でした。

そしてインタビュー記事。
今更ですが、「悲夢」のオダギリ×キム・ギドク監督の対談は、基本的にネタバレが必ずあると思っておいた方がいいかもしれないですねぇ^^;
私はネタバレはあまり気にしない方なので、全部読んでしまうことが多いですが、このインタビューでも、物語の結末についてや、シーンの前後の繋がりなどは不明ながらも、いくつかのシーンについての具体的な描写が出ています。

というわけで、「悲夢」の話は抜きにして、ちょっと勝手な思いを書かせていただきます。
『‥若いころは演じるのは、あくまで自分のためでしたけど、今は、監督のやりたいことを理解して、それにどれだけ自分が膨らみを持たせられるかに向かいます。そういう意味では、前より丸くなってきているし、いい意味でも悪い意味でもこだわりは、どんどんなくなってきています』
『‥今まで色んなことにこだわってきたのに、あれはなんだったんだろうって感じですから(笑)』

確か以前、オダギリの変化について、3期目(?)くらいに入っているような気がする、というようなことを書いたことがあったと思うのですが、いつかそんなことを語るオダギリを見たいな、いつかそうなってほしいな、そうなる日がくるよねきっと、と私がずっと思ってきたことを(もちろん私だけではなかったと思いますが)、オダギリがサラッと口にしているのを見て、本当にしみじみしています‥。

ある時期‥本当に(勝手に)心配だったので‥。厳しい顔で高い一点だけを見ているように思えた時期。拘ることに拘って、自由でありがいがために自分を縛っているようにも見えた時期。役者として素晴らしいことであったとしても、きっと心は疲れるだろうな、大丈夫かな、と、私まで苦しくなってしまいそうな“横顔”をしているように思えた時期。。
そんな私にとっては、いつか聞ける日がきたらいいなとずっと待っていた言葉。
だから、本当はもっと感動してもいいはずだったのですが(笑)、ここ数年のオダギリは、狭く高いところに押し込められていた水が、少しずつ広くなだらかなところへ流れ出していくかのように、穏やかに、でも確実に変化していることを十分過ぎるほど感じさせてくれていたので‥だから幸か不幸か私の方も、改めて穏やかな、しみじみとした感慨に浸れた‥という感じでいられたのかな、という気がしています。
‥でも。

『‥海外の現場では“日本代表としてそこに立っている”ってくらいの気持ちになりますから。過剰な責任感かもしれませんが、海外の人には“サムライ”に見られたいんですよね』

‥こういうところは変わってない(笑)。
もうすぐ“サムライ”なオダギリに逢えるんですねえ*^^*