6/19 「Switch (Vol.24No.7(2006Jul.))
(株)スイッチ・パブリッシング

<CINE SCOOP/DAYS OF DREAM/『ゆれる』>
カラー2p p.100〜101(グラビア2p)

.ダギリジョー 『それが僕の二十代だった』 
カラー4p p.102〜103(テキスト1p、グラビア1p)
監督西川美和 『これで辞めると思えばいい』 
カラー2p p.104〜105(小さな「ゆれる」の香川さんツーショット写真×1)
1撚茵屬罎譴襦廛廛蹈瀬ション・ノーツ「夢のあとさき」西川美和
最終回「対話篇:オダギリジョーのこと」
カラー2p p.106〜107(1/2p大の早川猛の写真×1、カンヌで西川監督とのツーショット会見?写真×1)
「ゆれる」広告 カラー1p p.152



<オダギリジョー。>

「二十代のおとしまいをつけてもらえるんですよね。」
そう監督に言ったというオダギリ。
そんな風に迫り(?)つつ、きっちり自分で“おとしまい(え?)”をつけてしまうのがオダギリなんでしょうけど(笑)。

最近連発の「役者にすがる気持ちがなくなっている」発言がまたここでも登場。その一方で、これまた度々口にする「悔しい」という言葉も。
「悔しい」は、どんどん変化していくオダギリジョーという人の奥で、昔からずっと変わらず燃え続けている小さな炎のようなもの。
だから、「すがる必要もない」と考えながらも、まだまだどこか「すがる」ことを欲している‥そんな2人のオダギリが見えた気がした。

かつて、仕事で感じたストレスは仕事で返すしかないと言っていたオダギリ。
役者関係で感じた「悔しさ」も、きっと「そこ」で返そうとするはず。
でも、違う場所でもっと大きな「悔しさ」に出会ったら、身軽にクルリと方向転換してしまえそうなのもまたオダギリ。
だから‥数多くの才能溢れる映画界、テレビ界の皆様。
役者なら誰もが嫉妬するような作品を作り続けてくださいませ。よろしくお願い致します(笑)。



<監督 西川美和。>

前月号に載っていた、香川照之さんの西川監督への熱い言葉。今回再掲載されていて嬉しかった。
下手なラブシーンの台詞よりも、よっぽど胸に迫る告白だと思えるくらい、香川さんの言葉は熱く重く、セクシーなものにすら感じられてしまう。
香川さんのそんな真摯なエネルギーは、弟を演じるオダギリにも化学反応を起こさせ、相対する兄弟の間に予定外のシーンが生まれたそう。
当然ながら、その化学反応をスクリーンの中だけでしか確認出来ない私は、もどかしさに近い羨ましさの中、その情景を繰り返し想像し、とにかく早く観たいと思った。

‥いや。
やっぱりまだ観たくない。

何かにどっぷり浸けられてしまいそうな予感がある。
その準備が今の私にはまだ出来てないぞと思い直す。

オダギリと西川監督‥この2人に共通する意外なキーワードがあった。
「辞めてもいい」
香川さんも先日の新聞で、「役者なんてなんぼのもん」と言われていたけれど、この、3人に共通する心構え、姿勢のようなものが‥この作品にまた1つ違った鮮やかな影を落としているんじゃないかと思った。



<夢のあとさき/西川美和。>

西川監督によると、オダギリは、自然界で圧倒的な美しさと存在感を備える雄ライオンによく似ているのだそう。
ライオン。
昔のオダギリには、良くも悪くも“ライオン”なんて動物は似つかわしくなかった。もっと独特で、もっとしなやかな‥いや、案外犬っぽい感じもあったけど(笑)。
でも、今は“ライオン”になるほどと思う。
「風格」は‥ちょっと大袈裟な気もするけれど(笑)、強烈なエネルギーを包み込んでしまう静けさ。
その遠くを見る目に映っているのは、今から猛然と追う獲物の姿なのか、穏やかに揺れる草原なのか‥
そんなところもちょっと似ているかもしれない。
(ライオンのオスは狩りはしないらしいですけど/笑)

そのほか。
ステキな言葉が並ぶ中、一番心に残ったのは、
『けれどがっちりと身を寄せ合うことにお互い臆してしまいがちな世代の私たちであるから、それは香川照之さんが兄となってもう1つ外側から抱きしめてくれていた。』
という一文。
職業、性別、年齢‥いろいろな括りを外しても3人は同志だったのかな。そう思えて嬉しかった。

あと、監督とオダギリの会話も最高です。
一見あっさりしたトーンの中に込められている2人の心の動きを勝手に想像し‥胸がイッパイ^^;